■むし歯の進行と放置するリスクとは?
むし歯は進行性の病気であり、放置することで病態はどんどん進んでいきます。安静にしていれば症状が改善していく風邪や胃腸炎とは異なり、放置するほど深刻なリスクが生じるため十分な注意が必要です。今回はそんなむし歯の進行と放置するリスクについてわかりやすく解説します。
▼むし歯の進行に伴う症状の変化
むし歯は進行する過程で、症状に変化が現れます。ここではCO(シーオー)からC4までの5段階で、むし歯の進行度の変化について解説します。
◎CO(=初期のむし歯)
COは日本語で「要観察歯(ようかんさつし)」と訳される段階で、発生して間もない初期のむし歯を意味します。文字通り経過を観察することが求められますが、積極的な治療は必要ありません。歯の表面には白いシミができるため、ご自身の歯を毎日鏡でしっかり観察していれば、早期に発見することも可能です。
◎C1(=エナメル質のむし歯)
COのむし歯を放置していると、間もなく歯の表面に穴が空きます。これがエナメル質のむし歯であるC1です。エナメル質には歯の神経が分布しておらず、歯に穴が空いても痛みは感じません。食べカスなどが詰まりやすくなりますが、この段階でも自覚できないケースが非常に多いです。とくに歯の裏側や歯と歯の間にC1のむし歯ができても見逃してしまう方がほとんどといえます。
◎C2(=象牙質のむし歯)
C1の穴が深くなると、むし歯菌が象牙質にまで達します。それがC2です。ここまで進行すると冷たいものなどがしみるようになるため、むし歯の存在に気付くケースも多くなります。C2では「軟化象牙質(なんかぞうげしつ)」という、象牙質が軟らかくなる現象が認められ、そこに色素が沈着することで歯が黒ずんで見えるようになります。
◎C3(=歯の神経まで達したむし歯)
象牙質の下には歯髄腔(しずいくう)と呼ばれる、歯の神経と血管が収められたスペースが存在しています。C2からC3に移行すると、歯髄腔まで汚染されて抜髄(ばつずい)と根管治療を余儀なくされます。根管治療はとても長い期間のかかる処置で、成功率も低いことから、できればその前の段階でむし歯を治したいものです。
◎C4(=残根状態)
C3になってもむし歯を放置していると、歯の頭の部分である歯冠が崩壊し、歯の神経も死にます。残されたのは歯根だけとなり、残根状態(ざんこんじょうたい)へと至ります。むし歯がそこまで進行すると、抜歯が必要となるだけでなく、顎の骨や歯茎に膿の塊を形成するなどの異常へと発展するため要注意です。
▼まとめ
今回は、むし歯の進行度を5つの段階に分けて解説しました。上述したように、むし歯は放置すればするほど深刻なリスクを伴い、取り返しのつかないトラブルへと発展しかねません。そうしたリスク・トラブルを回避するためにも、むし歯は早期発見・早期治療に努めましょう。大田区のソレイユデンタルクリニックの定期検診やメンテナンスを受けていただければ、むし歯をCOの段階で発見することも難しくなくなりますよ。
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