「オールオン4の治療を受けようと思っているけど、失敗するリスクってあるの?」と疑問に思ったことはありませんか?実際に、オールオン4の治療は難易度が高く、一部失敗したという事例もあります。
そこでこの記事では、以下の内容を解説していきます。
この記事を読むことで、オールオン4が失敗するリスクについて正しく理解し、失敗しないための知識を身につけることが可能です。これからオールオン4を受ける方や、オールオン4で失敗したくないとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
そもそもオールオン4とはどのような治療なのでしょうか。
オールオン4は、インプラント体を4本のみ使用して、片顎全体に人工歯を取り付ける手法です。
オールオン4の大きなメリットは、従来のインプラント治療に比べて体への負担が少なく、治療時間が短縮され、治療費も抑えられることが挙げられます。また、インプラント本数が少ないため、通常のインプラント治療が難しいとされる骨の量が少ない患者でも、骨造成手術なしで治療を受けることが可能です。
また、オールオン4の外見は総入れ歯に似ていますが、インプラント体によって固定されるため、ずれる心配がなく噛む力も強いのが特徴です。取り外し不可能な固定式であるため、自然な歯のようにブラッシングでのケアが可能です。
オールオン4の詳しい特徴やメリット・デメリットなどは、以下の記事をご覧ください。
インプラント治療において、デンタルローンを組むことは可能です。ここでは、デンタルローンの概要についてご説明をしていきます。
オールオン4で装着される12本の人工歯は、インプラントの位置、深さ、そして角度の正確性に大きく依存しています。よってそれらが正しく調整されていない場合、全体の人工歯にずれが生じ、噛み合わせに問題が生じることがあるんです。
適切な噛み合わせが得られないと、本来は4本のインプラントに等しく分散されるべき負荷が不均等になり、インプラントの破損や脱落のリスクが高まります。
オールオン4の手術中に、神経や血管を損傷するリスクがあります。これにより、損傷箇所の感覚が鈍る、または完全に失われる、あるいは逆に痺れや痛みが発生することがあります。
神経・血管を損傷するリスクを最小限に抑えるためには、歯科用CTを利用して神経や血管の正確な位置を事前に把握し、サージカルガイドを使用して計画どおりの位置と角度でインプラントを埋め込むことが重要です。
オールオン4治療により埋め込んだインプラント体と、顎の骨の結合に失敗することがあります。インプラント体の埋め込み位置が不適切である場合や、埋め込み時のドリルのオーバーヒートが原因であることが多いです。ドリルの過熱を防ぐため、通常は冷却水を使用しながら穴を開けますが、この処理が適切でないと骨にダメージを与え、結合を妨げる可能性もあります。
また、顎の骨自体に問題がある場合、例えば骨が薄い、骨量が不足しているなどの状況でも、インプラントとの結合が困難になることがあります。このような場合には、顎の骨量を増やす骨造成手術を先に実施したあとでインプラント体を埋め込む治療が必要です。
インプラント体の埋め込み後に痛みや腫れが発生することがあります。これは、インプラントが天然の歯根に接触したり、人工歯が歯茎に強く押し付けられたりしている場合に起こることが多いです。原因としては、以下のようなものが考えられます。
もし手術後に腫れや出血、膿みなどの症状が現れたら、直ちに治療を受けた歯科医院に連絡をしましょう。
オールオン4を含むインプラント治療において、治療中や治療後に「インプラント周囲炎」と呼ばれる疾患が発生することがあります。インプラント周囲炎は歯周病に似た状態で、適切にケアをできていないことで歯垢が口内に残り、細菌が増殖することで引き起こされやすくなります。また、喫煙や歯ぎしりなどの生活習慣がインプラント周囲炎の発症に影響を与えることも。
口腔環境がインプラント周囲炎のリスクを高めるため、治療中でも適切な口腔ケアを心がけることが大切です。
オールオン4治療において、歯科医とのコミュニケーション不足から、最終的な人工歯の仕上がりが希望していた色や形と異なることがあります。
また、最初の見た目では満足をしてたけれど、実際に装着したときに違和感を覚えるということもあります。
以前に総入れ歯や部分入れ歯を使用していた人のなかには、オールオン4を装着したあと鼻の下がくぼんで見えると感じる方がいます。これは、入れ歯とオールオン4の構造差に原因があります。入れ歯は歯茎を覆うデザインですが、オールオン4は固定式であり、歯茎を覆う面積が少ないため、特に鼻の下の部分がくぼんで見えてしまうんです。
オールオン4の場合、顎の骨の調整をおこなうことでこの問題をある程度解決することは可能ですが、その過程で選択肢が限定されたり、他の問題が生じる可能性も否定できません。そのため、治療前には歯科医師によく話し合い、適切な治療計画を立てることが重要です。
ここからは、ご紹介をしたような「オールオン4でおこる失敗」の防止法と注意点を、以下の7つの項目に分けて解説していきます。
一つずつ見ていきましょう。
オールオン4では、歯科医師の経験と技術が極めて重要です。豊富な経験を持つ医師は、技術的な問題や潜在的なリスクを事前に見極め、適切な対応をおこなうことができます。人工歯の見た目の相談にも応じてくれるため、患者の期待に応えやすくなります。
また、オールオン4は比較的新しい治療法で、正確な治療を進めるための設備が不可欠です。特に、歯科用3DCTやサージカルガイド、そして清潔な環境を保つ専用の手術室は、インプラント治療の成功率を高めるために重要な役割を果たします。
歯周病が存在する場合、オールオン4の手術前に治療しておきましょう。歯周病を放置した状態で手術を進めると、インプラント周囲炎のリスクが高まり、インプラントと骨の結合に悪影響を及ぼす可能性があります。
ほとんどの歯科医院では、まず歯周病の治療を優先し、その後に手術をおこないます。検査をしっかりと受け、治療がスムーズに進むようにしましょう。
治療完了後のオールオン4の持続には、定期検診やメンテナンスな欠かせません。加えて、自宅での毎日のケアがインプラント周囲炎の予防に重要となります。歯ブラシの使用時には、強く圧をかけずに細かく動かし、歯間ブラシやデンタルフロスを活用して歯と歯の間の汚れを取り除いてください。
オールオン4治療を受けたクリニックで、正しい手入れ方法についてアドバイスを受けることで、より効果的なメンテナンスをおこなうことが可能です。
喫煙は口内環境に多くの悪影響を及ぼし、血行不良や唾液の減少による口内の自浄作用弱化の原因となります。そして、インプラントの脱落・失敗につながりかねません。
そのため、オールオン4の治療を受けたいと思ったその日から禁煙を開始し、口腔内の環境を改善しましょう。
オールオン4手術後、患部を舌で触る行為は避けてください。術後の初期段階では、インプラントと顎の骨が完全に結合していないため、患部への不必要な圧力は結合を妨げる可能性があります。
そのため、術後1ヶ月間は硬い食べ物を避けるなどして、インプラントと顎の骨の適切な結合を促すようにしましょう。
オールオン4治療を受ける歯科医院を選ぶ際、相場よりも安すぎる歯科医院は選ばないのが無難です。使用する材料や設備の質が劣ることで安価な可能性があり、これが将来的に破損や見た目の問題を引き起こす原因となることがあります。
オールオン4の相場は片顎あたり150万円から200万円以上が一般的です。予算内で質の高い治療を提供する信頼できる歯科医院の選択が重要です。
治療中や治療後に患部に違和感や不快感がある場合は、早急に歯科医院に相談してください。違和感を放置することで、インプラント周囲炎の発症や、最悪の場合インプラントの脱落につながるリスクがあります。
早期に歯科医師によるのアドバイスを受けることで、トラブルの悪化を防ぎ、治療の成功率を高めることができます。
オールオン4は、術中や術後の過程のなかでトラブルが起き、最悪の場合失敗することもあります。オールオン4の失敗を防ぐためには、信頼できる歯科医師による治療のもと、術後のケアを怠らないことが大切です。
不安なことは医師に相談し、適切な対応を心がけるようにしましょう。
ソレイユデンタルクリニックでは、オールオン4を含むインプラントについてのご相談を随時受け付けております。術前・術後のケアまで徹底しておこなわせていただきますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
医療法人社団隆嘉会 ソレイユデンタルクリニック 理事長
山田 嘉宏(やまだ よしひろ)
1990年 昭和大学歯学部 卒業
1990~1992年 東京医科歯科大学補綴科 勤務
1992~1993年 茨城県友部歯科診療所 勤務
1993~1999年 品川区共立歯科 分院長 勤務
1999~2003年 よしひろ歯科クリニック 開院
2003年 医療法人社団隆嘉会 よしひろ歯科クリニック 開院
2014年 医療法人社団隆嘉会ソレイユデンタルクリニック 開院
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ● | ● |
午後 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ● | ● |
午前:10:00~13:00
午後:14:30~19:00
●:9:30~12:30/13:40~17:30
休診日:水曜・祝日