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インプラントに保険は適用される?適用の条件や費用を抑えるポイント

「インプラント治療って、高くてなかなか手が出しにくい…」

そんな風に思っていませんか?

インプラント治療は、失った歯を人工の歯根で補い、自然な見た目と機能を取り戻せる治療法です。しかし、高額な費用がネックとなり、治療をためらう方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、インプラント治療の保険適用について、使える条件や費用を抑えるための3つのポイントを詳しく解説します。

インプラントの費用がネックになり治療を悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。

1.インプラントは基本的に保険適用外

インプラント治療は、通常は保険適用外の治療です。しかし、特定の条件を満たす場合に限り、保険が適用されます。

ここからは、どのようなケースが保険適用外となり、治療費の目安はどのくらいなのかなどを解説していきます。

1-1.保険適用外となるケース

インプラント治療は、以下のような場に保険適用外となります。

  • 虫歯や歯周病で歯を失った
  • 歯が破損した
  • 加齢による骨の吸収で歯を失った
  • 噛む機能や見た目を良くしたい

インプラントを選択される患者さんのほとんどが上記に該当するため、基本的に全額が自己負担となります。

1-2.一般的な治療費用の目安

インプラント治療の費用は、1本あたり30万円から50万円程度が一般的です。この費用には、インプラント埋め込み手術や人工歯の作成などが含まれます。

また、費用は自由診療のため、歯科医院や治療内容によっても異なります。

1-3.保険診療と自由診療の違い

保険診療は、国によって定められた治療法と料金でおこなわれ、主に虫歯や歯周病などの病気の治療に適用されます。

一方、自由診療は健康保険が適用されない治療で、インプラントやホワイトニング、予防歯科などが含まれます。

自由診療の場合は歯科医院ごとに治療法や料金を自由に決められ、最新の技術や高品質な材料を使用できるのが特徴です。また、見た目や噛み合わせの改善など、患者の希望に応じた治療を可能としています。

上記のことから、虫歯治療や歯周病治療といった保険診療よりも、インプラントを含む自由診療のほうが治療費が高く設定されています。

2.インプラントで保険が適用される場合もある

一方で、特定の条件を満たせば、インプラント治療でも保険が適用されます。保険が使える可能性のある場合は主に以下の2つです。

  1. 生まれつきの病気で歯がない場合
  2. 事故や病気で顎の骨がなくなった場合

該当する方は保険適用の可能性があります。一つずつ見ていきましょう。

 

2-1.生まれつきの病気で歯がない場合

保険診療は、国によって定められた治療法と料金でおこなわれ、主に虫歯や歯周病などの病気の治療に適用されます。

一方、自由診療は健康保険が適用されない治療で、インプラントやホワイトニング、予防歯科などが含まれます。

自由診療の場合は歯科医院ごとに治療法や料金を自由に決められ、最新の技術や高品質な材料を使用できるのが特徴です。また、見た目や噛み合わせの改善など、患者の希望に応じた治療を可能としています。

上記のことから、虫歯治療や歯周病治療といった保険診療よりも、インプラントを含む自由診療のほうが治療費が高く設定されています。

2-2.事故や病気で顎の骨がなくなった場合

事故や病気で顎の骨が大きく失われた場合も、インプラント治療に保険が適用される可能性があります。たとえば「顎骨腫瘍」や「顎骨骨髄炎」などの病気、あるいは事故による外傷が原因の場合です。

保険適用の主な条件は次のとおりです。

  • 顎の骨が広い範囲で失われていること
  • 通常の入れ歯では対応が難しいこと
  • 咀嚼(そしゃく)機能の回復が他の方法では困難であること
  • 施設基準を満たした保険医療機関での治療であること

事故で顎の骨を大きく失った場合、通常の入れ歯では安定しにくくなります。その場合、歯科医師がインプラント治療が必要だと判断すれば、保険が適用される可能性があります。

3.インプラント治療で保険適応された場合の詳細

保険適用のインプラント治療を受けるには、いくつかの手続きが必要です。

保険適用を受ける場合の手続きや流れなどを解説します。

3-1.必要な診断と申請手続き

保険適用のインプラント治療を受けるには、まず歯科医師の診断が必要です。歯科医師は患者さんの状態をよく調べて、インプラント治療が適切かどうかを判断します。

診断の後、歯科医師は保険適用の申請書類を作成します。この書類には患者さんの状態や治療が必要な理由などが詳しく書かれ、レントゲン写真や口腔内の写真なども一緒に提出されます。

特に先天性部分無歯症の患者さんの場合、これらの写真は非常に重要な資料の一つです。

作成された書類は審査機関に提出され、審査機関がこれらの資料を基に保険適用を認めるかどうかを決定します。

3-2.治療可能な医療機関の条件

保険診療によってインプラント治療がおこなわれる場合、一般の歯科医院ではなく、特別な設備と技術を持つ病院でしか治療ができません。

治療ができる医療機関は、以下の条件を全て満たす必要があります。

  • 病院であること
  • 当直体制が整備されていること
  • 歯科または歯科口腔外科を標榜している保険医療機関であること
  • 当該療養に必要な検査機器、治療機器、および緊急時の対応ができる機器を有していること
  • 関係学会から示されている指針に基づき、当該療養が適切に実施されていること
  • 当該療養をおこなうにつき十分な経験を有する歯科医師が配置されていること

これらの条件から、保険が使えるインプラント治療は、大きな手術や急な治療にも対応できる大学病院や高度な設備を持つ医療機関でしか受けられないことがわかります。

一般の歯科医院や、自費診療が中心の美容歯科などでは受けられません。

参照:保険診療確認事項リスト(歯科)令和5年度改訂版 ver.2306

3-3.保険適用後の治療の流れ

保険が適用されると、治療は通常の保険診療とほぼ同じ流れで進行します。治療は主に次の2段階に分かれています。

  • インプラントを埋め込む手術
  • 人工歯の装着

治療期間には個人差があり、数ヶ月で終わる場合もあれば、半年以上かかることも珍しくありません。

ただし、追加の治療や特殊な材料を使用する場合は別途費用がかかる点に注意が必要です。そのため、治療開始前に歯科医師と詳しく費用の相談をするのがおすすめです。

4.インプラントの費用を抑えるポイント

インプラント治療は高額になりがちですが、費用を抑えるための方法を3つご紹介します。

  • 医療費控除を申請する
  • 高額療養費制度を活用する
  • 複数の歯科医院で見積もりを取る

それぞれ解説します。

4-1.医療費控除を申請する

医療費控除は、高額な医療費を支払った人の税金負担を軽くする制度です。インプラント治療にかかった費用も、この制度を使って税金を減らせる可能性があります。

利用条件は、1年間の医療費が10万円を超えるか、あるいは所得の5%を超えた場合です。医療費がこの金額を上回った分が控除の対象となります。

医療費控除を活用すると、高額なインプラント治療の経済的負担を和らげる可能性があります。ただし、控除を受けるには確定申告が必要です。

治療費の領収書はしっかり保管し、年末に向けて準備しておくことも大切です。

4-2.高額療養費制度を活用する

インプラント治療で保険適用された場合のみ、高額療養費制度を利用できます。高額療養費制度は、1ヶ月の医療費が一定額を超えた場合に、超過分が払い戻される仕組みです。

制度の活用には、「限度額適用認定証」という書類を事前に取得する必要があります。この証明書を病院に提示すると、窓口での支払いは自己負担限度額までです。

ただし、この制度が適用されるのは、先天性の歯の欠損や事故などの特殊な場合に限られます。多くのインプラント治療は保険適用外のため、高額療養費制度を利用できません。

保険適用の条件や自己負担限度額は個人の状況によって異なります。詳しくは保険会社や医療機関に相談してください。

4-3.複数の歯科医院で見積もりを取る

インプラント治療を受けるときは、複数の歯科医院で見積もりを取ることが大切です。インプラント治療は自由診療のため、歯科医院によって料金が大きく異なるからです。

また、料金だけでなく、使用する材料の品質や歯科医師の技術も重要な要素となります。

複数の歯科医院の料金を比較し、料金と治療の質のバランスをみることで、目的や予算に合ったインプラント治療を選択できます。安さだけでなく、総合的に判断しましょう。

5.まとめ

今回は「インプラント治療の保険適用」について解説してきました。

インプラント治療の保険適用は、患者さんの状況によって大きく異なります。先天性部分無歯症や事故・病気によって歯を失った場合などでは、インプラント治療で保険が適用される可能性があります。

しかし、インプラントを検討される方の多くが上記には当てはまらず、基本的には自由診療で治療を進める方が多いです。その場合は全額自己負担となります。

今後、インプラント治療を検討している方は、本記事でインプラントの保険適用について正しい知識を得て、自分の状況に合った適切な選択をしてください。

ソレイユデンタルクリニックでは、インプラントについてのご相談を随時受け付けております。術前・術後のケアまで徹底しておこなわせていただきますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

医療法人社団隆嘉会 ソレイユデンタルクリニック 理事長

山田 嘉宏(やまだ よしひろ)

1990年 昭和大学歯学部 卒業
1990~1992年 東京医科歯科大学補綴科 勤務
1992~1993年 茨城県友部歯科診療所 勤務
1993~1999年 品川区共立歯科 分院長 勤務
1999~2003年 よしひろ歯科クリニック 開院
2003年 医療法人社団隆嘉会 よしひろ歯科クリニック 開院
2014年 医療法人社団隆嘉会ソレイユデンタルクリニック 開院

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