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インプラントを長持ちさせるためのお手入れ方法・デンタルグッズ 

「インプラントを長持ちさせるための正しいお手入れ方法を知りたい」

「歯ブラシ・歯間ブラシ・フロスなど、インプラントにおすすめの清掃器具を知りたい」

インプラントを長持ちさせたいと考えている方のなかには、上記のような考えをお持ちの方もいるのではないでしょうか。

インプラントのお手入れでは、丁寧なブラッシングはもちろん、フロスやタフトブラシなどを活用するのがポイントです。

本記事では、インプラントの正しいお手入れ方法やおすすめのデンタルグッズを解説します。

定期検査の推奨頻度やお手入れ以外でインプラントを長持ちさせるポイントも紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

 

1.【歯磨き方法】インプラントを長持ちさせるお手入れ

インプラントを長持ちさせるには、毎日の正しいお手入れが大切です。

ここでは、インプラントの正しい歯磨きを解説します。

  • うがいで大きな汚れを流す
  • 歯ブラシを優しく当てて全体を磨く
  • フロスや歯間ブラシを通す
  • 仕上げにノンアルコールの洗口液ですすぐ

ひとつずつ紹介します。

1-1.うがいで大きな汚れを流す

インプラントのお手入れは、まずうがいをして口腔内の大きな汚れや食べかすを流すところから始めましょう。とくに食後はインプラントの周囲や歯と歯の間に汚れが溜まりやすいため、うがいで粗い汚れをあらかじめ流しておくと、そのあとのブラッシングの効率が上がります。

力任せにうがいを繰り返すのではなく、やさしく口全体をゆすぐ意識でおこないましょう。

1-2.歯ブラシを優しく当てて全体を磨く

インプラントのブラッシングは、毛先の細い歯ブラシを使って力を入れすぎずに優しく磨くのがポイントです。力を入れすぎると歯ブラシの毛先が広がって汚れが取れにくくなるだけでなく、インプラント周囲の歯茎を傷つける原因にもなります。

歯ブラシは歯の表面に45度の角度で当て、歯茎との境目を意識しながら小刻みに振動させて磨きましょう。

1-3.フロスや歯間ブラシを通す

歯ブラシだけでは届かないインプラントと隣の歯の間の汚れを取り除くために、デンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう。歯と歯の間や歯茎のポケットに溜まった汚れは、ブラッシングだけでは60%程度しか除去できないといわれています。

インプラント専用のフロスや歯間ブラシを使うと、人工歯の素材を傷つけずに汚れをきれいに取り除けます。

1-4.仕上げにノンアルコールの洗口液ですすぐ

インプラントのお手入れの仕上げには、アルコールが入っていないノンアルコールの洗口液で口腔内をすすぐのがおすすめです。

アルコール配合の洗口液は殺菌力が高い一方、インプラント周囲の粘膜や歯茎を刺激して乾燥させる場合があります。ノンアルコールタイプであれば粘膜への刺激が少なく、インプラントや歯茎を守りながら口腔内全体の細菌を減らせます。

洗口液は歯ブラシやフロスで取り切れなかった汚れや細菌を洗い流す補助的な役割を担うため、毎日のケアの最後に取り入れましょう。 

2.インプラントのお手入れにおすすめなデンタルグッズ

インプラントを清潔に保つには、症状や口の状態に合ったデンタルグッズを活用するのが効果的です。通常の歯ブラシだけでは届きにくい部分もあるため、補助清掃用具を併用することで磨き残しを減らせます。

自分に合った製品を選び、毎日のセルフケアに取り入れましょう。 

以下で、インプラントのお手入れにおすすめなデンタルグッズを紹介します。

  • インプラント専用歯ブラシ
  • ワンタフトブラシ
  • インプラント用デンタルフロス
  • 歯間ブラシ
  • 研磨剤無配合のジェル状歯磨き粉
  • ノンアルコール洗口液
  • 舌クリーナー
  • 口腔洗浄器

ひとつずつ見ていきましょう。

 

2-1.インプラント専用歯ブラシ

インプラントのお手入れにはインプラント専用歯ブラシを使うのがおすすめです。インプラント専用歯ブラシは毛先が細く柔らかく設計されており、インプラント周囲の歯茎や人工歯の根元を傷つけずに汚れを取り除けます。

また、通常の歯ブラシよりもブラシヘッドが小さいため、奥歯のインプラントにも届きやすいのがインプラント専用歯ブラシの特徴です。

2-2.ワンタフトブラシ

ワンタフトブラシは、歯ブラシの先端が1束のみの小さなブラシで、インプラントの根元や狭い隙間などピンポイントに汚れを取り除くのに適したグッズです。通常の歯ブラシでは届きにくいインプラントと歯茎の境目や、歯と歯が密着した部分も磨けます。

ワンタフトブラシは、通常の歯ブラシで全体磨きをおこなったあとに取り入れましょう。 

2-3.インプラント用デンタルフロス

インプラントの歯と歯の間の汚れを取り除くには、インプラント専用のデンタルフロスを使うのが効果的です。通常のフロスはインプラントの金属部品を傷つけたり絡まったりする場合がありますが、インプラント専用タイプはスポンジ状の素材で作られており、素材を傷つけずに汚れをやさしく拭い取れます。

インプラントと歯茎の間に丁寧に挿入し、左右にゆっくりと動かしながら汚れを除去しましょう。

2-4.歯間ブラシ

歯間ブラシは、インプラントと隣の歯の間に溜まった汚れを取り除くのに適したデンタルグッズです。フロスでは届きにくい広めの歯間に使用すると、細菌の蓄積を効果的に防げます。

歯間ブラシのサイズはインプラントと隣の歯の間隔に合ったものを選ぶのが重要で、大きすぎると歯茎を傷つける原因になるため注意が必要です。

2-5.研磨剤無配合のジェル状歯磨き粉

インプラントのお手入れには、研磨剤が入っていないジェル状の歯磨き粉を使うのがおすすめです。

研磨剤や顆粒が含まれる歯磨き粉は、インプラントの人工歯の表面に細かい傷をつけて汚れが付着しやすくなる原因になります。研磨剤無配合のジェルタイプの場合、インプラントへの刺激が少なく、インプラントや周囲の歯茎をやさしく清潔に保てます。

歯磨き粉はフッ素配合のものを選ぶと、インプラント周囲の天然歯を虫歯から守る効果も期待できるためおすすめです。 

2-6.ノンアルコール洗口液

インプラントのお手入れに使う洗口液は、アルコールが含まれていないノンアルコールタイプを選びましょう。アルコール配合の洗口液は殺菌力がある反面、口腔粘膜を乾燥させ、細菌が繁殖しやすい環境をつくる場合があります。

口腔内を清潔に保つためにも、毎日のブラッシングとフロスのあと、仕上げとして洗口液を使用する習慣をつけましょう。

2-7.舌クリーナー

口腔内のお手入れに舌クリーナーを取り入れると、舌の表面に蓄積した細菌(舌苔)を除去でき、口臭の予防につながります。舌には無数の細菌が付着しており、それらが口腔内全体に広がってインプラント周囲の炎症リスクを高める場合があります。

舌クリーナーを使う際は、舌の奥から手前へやさしく引くように動かして舌苔を取り除きましょう。強くこすりすぎると舌を傷つけるため、適度な力でゆっくりおこなうのがポイントです。 

2-8.口腔洗浄器

口腔洗浄器は水流でインプラント周囲の深い部分の汚れを洗い流せるグッズで、歯ブラシやフロスが届きにくい場所のケアにおすすめです。インプラントと歯茎の境目や歯周ポケット内に水を当てると、細菌や食べかすを効果的に除去できます。

ただし、水圧が強すぎると歯茎を傷つけるリスクがあるため、インプラント部位には弱めの水圧から始めましょう。

口腔洗浄器単体での使用は補助的なものであり、歯ブラシやフロスとの併用が前提です。 

3.インプラントのお手入れはセルフケアだけじゃない!

インプラントのお手入れは毎日のセルフケアだけでなく、歯科医院での定期的なメンテナンスも欠かせません。自宅での丁寧なブラッシングやフロスでは取り除けない歯石やバイオフィルムは、専用の器具を使った歯科医院でのクリーニングでしか除去できません。

インプラントのメンテナンスでは、汚れの除去だけでなく以下の検査もおこなわれます。

  • 骨の状態のレントゲン確認
  • 部品の緩みや摩耗のチェック
  • 噛み合わせの調整

理想的なメンテナンスの頻度は約3〜6カ月に1回で、治療後1〜2年は骨や歯茎が安定する大切な時期のため、こまめに受診するのが重要です。

関連記事:インプラントの理想的なメンテナンス頻度やメンテナンスを怠るリスク 

4.インプラントにお手入れが必要な理由

インプラントは天然歯とは異なる特徴を持つため、継続的なお手入れが欠かせません。適切なケアを続けると、炎症や脱落などのトラブルを予防できる場合があります。

ここでは、インプラントにお手入れが必要な理由を解説します。 

  • インプラント周囲炎を防ぐため
  • 天然歯よりも細菌への抵抗力が低いため
  • メーカー保証を受けるため

ひとつずつ見ていきましょう。

4-1.インプラント周囲炎を防ぐため

インプラントにお手入れが必要な理由のひとつは、インプラント周囲炎を防ぐためです。インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲の歯茎や顎の骨に細菌が感染して炎症が起きる病気で、歯周病によく似た状態です。

インプラント周囲炎の進行速度は歯周病の10〜20倍ともいわれており、気づかないうちに顎の骨がどんどん溶けていきます。インプラントには神経がないため痛みを感じにくく、症状が出たときにはすでにかなり進行しているケースがほとんどです。

そのため、毎日のセルフケアと定期メンテナンスで細菌の蓄積を防ぎ、インプラント周囲炎の発症を未然に防ぐのが大切です。 

4-2.天然歯よりも細菌への抵抗力が低いため

インプラントのお手入れが欠かせないもうひとつの理由は、インプラントが天然歯よりも細菌への抵抗力が低いためです。天然歯の根元には歯根膜という組織があり、細菌の侵入をある程度食い止める防御機能を持っています。

一方でインプラントには歯根膜がなく、細菌が侵入すると炎症が顎の骨まで直接広がりやすいです。この特性から、インプラント周囲を清潔に保つためのより丁寧なお手入れが必要です。 

4-3.メーカー保証を受けるため

インプラントのお手入れを続けるのは、メーカーや歯科医院の保証を受け続けるためにも必要です。多くのインプラントメーカーや歯科医院では、定期的なメンテナンスへの通院を保証の条件としています。

指定の頻度で受診しないと、部品の不具合やインプラントの脱落が起きても保証の対象外となり、修理や再治療の費用をすべて自己負担しなければならない場合があります。

インプラント治療は高額な費用がかかるため、保証を有効に活用するためにも、メンテナンスを継続して受けるのが大切です。 

5.お手入れ以外でインプラントを長持ちさせるポイント

インプラントを長持ちさせるには、お手入れ以外の生活習慣にも気を配る必要があります。

ここでは、お手入れ以外でインプラントを長持ちさせるポイントを紹介します。

  • 喫煙を控える
  • 歯ぎしりや食いしばり対策をする
  • 全身疾患を管理する

ひとつずつ見ていきましょう。

5-1.喫煙を控える

インプラントを長持ちさせるためには、喫煙を控えるのが重要です。

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させて歯茎への血流や栄養の供給を妨げるため、インプラントと骨が結合しにくくなり、脱落するリスクを高めます。

せっかく高額な費用をかけて治療したインプラントを守るためにも、禁煙または節煙を検討するのが大切です。 

5-2.歯ぎしりや食いしばり対策をする

インプラントを長持ちさせるのは、歯ぎしりや食いしばりの対策をするのも大切です。

歯ぎしりや食いしばりはインプラントに過剰な力を加え、部品の緩みや破損、顎の骨への悪影響を引き起こす原因になります。

対策として、就寝時にナイトガードを装着すると、インプラントにかかる負担を分散・軽減できます。自分に歯ぎしりや食いしばりの癖があると感じる方は、早めに歯科医師に相談してナイトガードの作製を依頼しましょう。 

5-3.全身疾患を管理する

インプラントを長持ちさせるためには、糖尿病や骨粗しょう症などの全身疾患をしっかり管理するのも大切です。とくに糖尿病の方は細菌への抵抗力が低下しやすく、インプラント周囲炎が進行しやすいため注意が必要です。

骨粗しょう症の場合はインプラントを支える顎の骨が脆くなりやすく、安定性に影響する場合があります。

定期的に内科などで全身の健康管理をおこないながら、インプラントの担当歯科医師にも全身の状態を共有しておくと、より適切なケアと管理を受けられます。 

6.まとめ

インプラントを長く健康に保つためには、毎日の丁寧なセルフケアと歯科医院での定期メンテナンスの両方が大切です。

インプラントのお手入れの基本は、以下の流れを習慣化することです。

  • うがい
  • ブラッシング
  • フロス
  • 歯間ブラシ
  • 洗口液

お手入れでは、インプラント専用歯ブラシやワンタフトブラシなど適切なデンタルグッズを組み合わせると、より効果的なケアができます。

また、ナイトガードで歯ぎしりに対処する、生活習慣を見直すのもインプラントを長持ちさせるのに大切なポイントです。

この記事の監修者

医療法人社団隆嘉会 ソレイユデンタルクリニック 理事長

山田 嘉宏(やまだ よしひろ)

1990年 昭和大学歯学部 卒業
1990~1992年 東京医科歯科大学補綴科 勤務
1992~1993年 茨城県友部歯科診療所 勤務
1993~1999年 品川区共立歯科 分院長 勤務
1999~2003年 よしひろ歯科クリニック 開院
2003年 医療法人社団隆嘉会 よしひろ歯科クリニック 開院
2014年 医療法人社団隆嘉会ソレイユデンタルクリニック 開院

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