「インプラントメーカーごとの特徴や違いを知りたい」
「自分に合ったインプラントメーカーや種類を選ぶための判断材料が欲しい」
「有名メーカーや世界シェアの高いメーカー、安全性の高いメーカーを比較したい」
インプラントを検討している方のなかには、上記のような考えをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
日本ではストローマンやノーベルバイオケア、アストラテックなど、世界的に使用実績のあるメーカーが多くの歯科医院で採用されています。
本記事では、インプラントのメーカーごとの特徴や選び方のポイントを解説します。
インプラントのメーカーで生じる違いも紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
インプラントのメーカーは国内外に多数存在し、それぞれ素材・形状・表面処理技術・接続方式などに特徴があります。
以下ではインプラントのメーカーごとの特徴やどのような方におすすめかを解説します。
ひとつずつ見ていきましょう。
ストローマンはスイス発の世界トップクラスのシェアを誇るインプラントのメーカーです。独自の表面処理技術や豊富な臨床研究により、骨との結合や長期的な安定性について多くの研究報告があります。
ストローマンは世界中で採用されているため、転居後もメンテナンスを受けやすいのが特徴です。
インプラントのメーカーでストローマンを選択肢として検討しやすい人は、以下の特徴に当てはまる方です。
ストローマンの費用は高めですが、保証制度やサポート体制が整っている歯科医院も多く、長期的な安心感を重視する方に選ばれる傾向があります。
ノーベルバイオケアは、ブローネマルク教授によるチタン製インプラントの研究を基盤に発展した、歴史あるメーカーです。すべての歯を失った方向けの治療法「オールオン4」の普及に大きく貢献したメーカーとしても世界的に知られています。
ノーベルバイオケアは豊富なパーツラインナップが揃っており、骨が少ない症例や複雑な症例にも対応できる柔軟性が特徴です。50年以上にわたる臨床実績と膨大な研究データが蓄積されており、世界中の歯科医師から高い信頼を受けています。
インプラントのメーカーでノーベルバイオケアを選択肢として検討しやすい人は、以下の特徴に当てはまる方です。
治療実績やデジタル技術、難症例への対応力を重視する方は、ノーベルバイオケアがおすすめです。
アストラテックインプラントは、スウェーデン発のメーカーで、骨吸収を抑えることを目的とした独自技術を採用している点が特徴です。インプラントと骨の接触面積を広げる独自の形状と表面処理により、長期間使用しても骨が安定しやすい強みも持っています。
また、パーツの構造がシンプルで扱いやすく、審美性が求められる前歯部を含め、幅広い症例で使用されています。
アストラテックインプラントは、審美性と長期安定性のバランスに優れており、世界各国の歯科医師から高く評価されているメーカーです。
以下の特徴に当てはまる方は、アストラテックインプラントがおすすめです。
見た目の美しさや骨の維持を重視する方は、アストラテックインプラントを選択肢のひとつとして検討しましょう。
ジンマー・バイオメットは、アメリカの大手メーカーが合併して誕生したインプラントのメーカーです。骨との強力な結合を実現する独自の表面加工技術を持ち、骨質や症例に応じて選択できる複数の製品ラインナップがあります。
ジンマー・バイオメットを開発したメーカーは、整形外科分野でも豊富な実績を持つ企業グループの傘下にあるため、素材と技術の信頼性が高いのが特徴です。
以下の特徴に当てはまる方は、ジンマー・バイオメットがおすすめです。
自分の骨の状態に合ったメーカーを選びたいと考える方は、歯科医師との相談のうえで選択肢に入れてみましょう。
カムログは、ドイツで生まれたインプラントのメーカーで、シンプルかつ精度の高い設計が特徴です。パーツの接続部分に独自の3点固定構造を採用しており、インプラントのぐらつきや回転を防ぐ安定した固定力を実現しています。
また、ヨーロッパを中心に長い臨床実績を持ち、信頼性の高い製品として多くの歯科医師に選ばれています。
カムログは素材の品質管理が徹底されており、精密な製造技術が高い評価を受けているメーカーです。
以下の特徴に当てはまる方は、カムログがおすすめです。
安定性や長期的な使用、製品の品質を重視する方は、カムログを選択肢のひとつとして検討しましょう。
バイコンは、アメリカ発の独自コンセプトを持つユニークなインプラントのメーカーです。通常のインプラントよりも短いショートインプラントを得意としており、骨の高さが少ない部位でも対応できる設計になっています。
また、バイコンはネジを使わずにパーツを差し込んで固定する独自構造を採用しており、パーツ数を少なく抑えられるシンプルさが特徴です。
以下の特徴に当てはまる方は、ショートインプラントがおすすめです。
顎の骨が少ない方や骨造成を避けたい方は、ショートインプラントを採用している歯科医院でインプラントをおこないましょう。
京セラは、国内で長い歴史を持つ代表的なインプラントメーカーです。長年にわたり国内で多く使用され、日本の歯科医療環境に対応した製品展開をしています。
インプラントのサイズラインナップが細かく分かれており、個人の骨の状態に合わせてサイズを選べるのが京セラの強みです。
京セラは国内での長い実績と徹底した品質管理が高い信頼性を生んでおり、「メイド・イン・ジャパン」にこだわりたい方に支持されているメーカーです。
以下に当てはまる方は、国産メーカーのインプラントを検討してみましょう。
京セラは日本人向けに開発された製品や、国内でのサポート体制を重視する方におすすめです。
GCは、歯科材料の分野で世界的に知られる日本の大手メーカーで、長年培った材料学の知識をもとにインプラントを開発しています。インプラントだけでなく歯ブラシや詰め物など幅広い歯科製品を手がけており、材料と生体の相性への深い知見が製品の品質に反映されています。
GCは歯科材料分野で培った技術を活かし、インプラント関連製品を展開しています。国内の充実したサポート体制が特徴で、安心して長期的に使用できる国産メーカーのひとつです。
以下の希望がある方は、GCを検討してみましょう。
GCは国内でのサポートやメンテナンスを重視し、費用とのバランスも考えたい方におすすめです。
オステムは、韓国に本社を置くアジアトップクラスのシェアを誇るメーカーで、世界80カ国以上で使用されています。世界的に普及した設計思想を参考にしながら、コストを抑えた製品開発に成功しており、品質と価格のバランスが評価されています。
オステムはアジア圏を含む多くの地域で使用されているメーカーです。
以下の特徴に当てはまる方は、オステムのインプラントを検討してみましょう。
コストパフォーマンスを重視し、実績のあるメーカーを選びたい方はオステムを検討してみましょう。
デンツプライシロナは、アメリカに本社を置く世界最大級の歯科総合メーカーのひとつで、インプラントだけでなく歯科用機器や材料など幅広い製品を扱っています。歯科治療全般にわたる深い専門知識が製品開発に活かされており、インプラントの品質と精度が高く評価されています。
デンツプライシロナは世界各国での臨床実績と充実した研究開発体制が、歯科医師からの信頼につながっているメーカーです。
次のような希望がある方は、デジタル技術を活用したデンツプライシロナを検討してみましょう。
デンツプライシロナはデジタル技術による精密な治療と、メーカーの世界的な実績を重視したい方に向いています。
インプラントメーカーを知っておくことで、治療内容や使用するインプラントの特徴を理解しやすくなります。
以下で、インプラントメーカーを理解しておいたほうがいい理由を紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
インプラントのメーカーを把握しておけば、どのようなインプラントを使用して治療するのか理解しやすくなります。
インプラント治療では、メーカーによって使用するインプラント体や関連部品の仕様が異なります。
治療前にインプラントメーカーの特徴やメリット、注意点を歯科医師に確認しておきましょう。
メーカーを知っておくことで、複数の治療方法を比較するときにも違いを確認しやすくなります。インプラントにはさまざまなメーカーがあり、それぞれ形状や表面処理などに特徴があります。
ただし、メーカーだけで優劣が決まるわけではないため、歯科医師の説明をもとに検討することが大切です。
インプラントのメーカーを理解していると、自分に合ったインプラントを選びやすくなります。
インプラントは、顎の骨の状態や埋入する位置、噛み合わせなどを考慮して選択するものです。インプラントのメーカーごとの特徴を理解したうえで、自分の口腔内の状態に適した製品を歯科医師と相談すると、納得して治療を受けやすくなります。
使用しているインプラントのメーカーや製品が分かっていれば、定期検診の際に適切なメンテナンス方法を確認しやすくなります。
インプラントは治療後も定期的なメンテナンスが必要です。治療時の資料や保証書などと一緒に、メーカー名や製品情報を保管しておくと安心です。
転居によって別の歯科医院へ転院する場合、使用しているインプラントのメーカーや製品情報が分かると、治療内容を確認してもらいやすくなります。
また、将来的に部品の交換や修理などが必要になった場合にも役立ちます。治療を受けた際は、メーカー名や製品情報を記録しておきましょう。
インプラントのメーカーによって、さまざまな点で違いが生じます。「どれも同じ」と思って選んでしまうと、将来のトラブル時に困る場合があるため、以下で紹介する各項目の違いを事前に把握しておくのが大切です。
ひとつずつ見ていきましょう。
インプラントのメーカーによって、製造管理体制や研究データ、使用実績などに違いがあります。日本では厚生労働省の認可を受けた製品のみが国内で使用できますが、メーカーによって素材の精度や製造管理の水準は異なります。
世界的な大手メーカーは厳しい品質基準と製造管理体制のもとで製品を作っており、安全性の証明となる国際認証も取得しています。
インプラントメーカーを決定する際は、国内で承認されているか、また安全性や使用実績について歯科医師から十分説明を受けることが重要です。
インプラントのメーカーを選ぶうえで、臨床実績の豊富さは信頼性の重要な指標です。長い歴史を持つメーカーは、数十年にわたる使用データと学術論文を多数蓄積しており、長期的な成功率が客観的に証明されています。
一方、歴史が浅いメーカーや新興のメーカーは、10年・20年後のデータが十分に揃っていないため、長期使用後のリスクを予測しにくいです。
インプラントのメーカーを選ぶ際は、「このメーカーのインプラントが何年後にどうなるか」を判断する材料として、臨床実績の数と質を確認するのが大切です。
インプラントが顎の骨と強固に結合するためには、フィクスチャー(人工歯根)の表面処理技術が重要です。メーカーによって表面処理の方法や精度が異なり、骨との結合スピードや結合の強さに差が生まれます。高品質な表面処理をおこなっているメーカーのインプラントは骨との親和性が高く、治療期間の短縮や成功率の向上が期待できます。
骨の量が少ない方や骨密度が低い方は、とくにこの骨結合技術の優れたメーカーを選ぶのがインプラント治療を成功させるポイントです。
インプラントはメーカーによって対応できる症例の幅が異なります。世界的な大手メーカーは豊富なパーツラインナップを持ち、骨が少ない部位・前歯・奥歯・すべての歯を失った方など、幅広い症例に対応が可能です。
一方、規模の小さいメーカーや専門性の高いメーカーは、特定の症例に特化した製品設計になっており、対応できる範囲が限られる場合があります。
自分の症例が特殊な場合や複数の部位にインプラントが必要な場合は、幅広い症例に対応できるメーカーの製品かどうかを確認するのが重要です。
インプラントのメーカーによって、製品に対する保証制度の内容や期間は異なります。また保証内容は、メーカーだけでなく、治療を提供する歯科医院によっても異なります。保証期間中であれば、万が一のトラブル時にも手厚いサポートが受けられます。
一方、安価なメーカーでは保証期間が数カ月から数年程度と短かったり、保証の適用条件が厳しかったりする場合も。インプラントは一度入れると長年使い続けるものであるため、初期費用だけで判断せず、保証内容の充実度も比較検討しましょう。
世界的なシェアを持つメーカーは安定した供給体制を維持しており、転院先や引っ越し先の歯科医院でも対応してもらいやすい環境が整っています。
一方、歴史が浅いメーカーや撤退リスクのあるメーカーでは、数年後に部品が手に入らなくなる場合があります。インプラントは年数が経つとネジの締め直しや部品の交換が必要になる場合があるため、長期的に安心してインプラントを使い続けられる、部品供給体制の安定したメーカーを選びましょう。
インプラントの費用はメーカーによって異なり、一般的に世界的な大手メーカーほど費用が高くなりやすいです。ストローマンやノーベルバイオケアなどのトップメーカーは1本あたりの費用が高めですが、長期保証や充実したサポート体制が整っています。
一方、国産メーカーや新興メーカーは費用を抑えられる場合がありますが、保証内容や臨床実績の面でのトレードオフも生じます。費用は大切な判断基準のひとつですが、治療後の長期的な安心感も含めたトータルコストで比較しましょう。
自分に合ったインプラントメーカーを選ぶ際は、複数の観点から総合的に判断するのが大切です。以下では、後悔しないメーカー選びのための6つのポイントを解説します。
ひとつずつ見ていきましょう。
インプラントは10年・20年と長期にわたって使い続けるものであるため、長い歴史と豊富な臨床実績を持つメーカーを選びましょう。
長期使用後のデータが蓄積されているメーカーは、成功率や起こりうるトラブルの傾向が客観的に把握されており、治療計画の精度が高まります。歴史が浅いメーカーや新興メーカーは初期費用が安い場合がありますが、10年後・20年後のデータが不足しているため、長期的な安心感には欠ける部分があります。
長期にわたってインプラントを安心して使用し続けるためには、長期的な臨床実績があるインプラントのメーカーかどうか、歯科医師に確認してみてください。
インプラントを選ぶ際は、メーカーの保証内容と将来的な部品供給の継続性をあらかじめ確認してください。保証期間が長く、適用条件が明確なメーカーを選ぶと、万が一のトラブル時にも余計なコストをかけずに対処できます。
また、世界的なシェアを持つメーカーは部品供給が安定しており、転院先や引っ越し先でもスムーズに対応を受けやすいです。
メーカーが撤退・倒産するリスクも念頭に置き、安定した経営基盤を持つ大手のインプラントメーカーを選びましょう。
インプラントのメーカーを選ぶ際は、自分の骨の状態や治療部位に合った製品ラインナップを持つメーカーを選びましょう。インプラントはメーカーによって対応できる症例の範囲が異なるため、骨が少ない部位・前歯・奥歯など、治療する場所によって適したインプラントの形状や表面処理が変わります。
歯科用CTで精密な検査を受けたうえで、自分の症例に最適な製品を提供できるメーカーかどうかを歯科医師に確認してもらいましょう。
インプラントメーカーを選ぶ際、初期の治療費の安さだけで判断するのは危険です。安価なメーカーは保証期間が短かったり、部品供給が不安定だったりする場合があります。
長期的にはメンテナンス費用や部品交換費用、最悪の場合は再治療の費用が加算されるため、トータルコストで比較するのが重要です。
インプラントのメーカー選びと同様に、治療をおこなう歯科医師や歯科医院の実績・経験も重視するのが大切です。どれほど優れたメーカーのインプラントを使っても、歯科医師の技術と経験が治療の成功を左右します。
インプラント治療で後悔しないためには、Webサイトで症例数や歯科医師の資格・実績を確認し、複数の歯科医院でカウンセリングを受けて比較検討するのがおすすめです。
最終的なインプラントのメーカー選びは、自分だけで判断せず、担当の歯科医師と十分に相談してから決めましょう。インプラントはメーカーによって特徴が異なり、専門的な知識をもとに個々の状態を評価しなければ最適な選択はできません。
事前に「なぜこのメーカーを選ぶのか」の医学的な根拠を歯科医師に説明してもらい、納得したうえで治療を進めるのが大切です。
インプラントのメーカーは世界中に多数存在し、以下の点で違いがあります。
ストローマンやノーベルバイオケアのように世界的なシェアを持つメーカーは長期実績と安心感に優れており、京セラやGCのような国産メーカーは日本人の骨格への適合性とサポート体制に強みがあります。
インプラントのメーカーを選ぶ際は、費用の安さだけで判断せず、以下の項目を総合的に確認するのが大切です。
自分に合ったメーカーを見つけるためにも、精密な検査を受けたうえで歯科医師と十分に相談し、納得のいく選択をおこないましょう。
ソレイユデンタルクリニックでは、治療の選択肢やメリット・デメリットを丁寧に説明しています。インプラントを検討している方は、お気軽にご相談ください。
医療法人社団隆嘉会 ソレイユデンタルクリニック 理事長
山田 嘉宏(やまだ よしひろ)
1990年 昭和大学歯学部 卒業
1990~1992年 東京医科歯科大学補綴科 勤務
1992~1993年 茨城県友部歯科診療所 勤務
1993~1999年 品川区共立歯科 分院長 勤務
1999~2003年 よしひろ歯科クリニック 開院
2003年 医療法人社団隆嘉会 よしひろ歯科クリニック 開院
2014年 医療法人社団隆嘉会ソレイユデンタルクリニック 開院
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