【医師監修】オールオン4のデメリットとは？デメリットへの対処法も解説

オールオン4は、最少4本のインプラントを使用して全ての歯を支える治療法です。そのため、天然の歯が残ったままではオールオン4を装着することはできません。

たとえ天然の歯がまだ機能している場合でも、治療前には全ての歯を抜歯する必要があります。

オールオン4では、使用するインプラントの本数を最小限に抑える治療法です。そして、最も強い力がかかる奥歯を含めると、インプラントに過剰な負担がかかるため、通常は一番奥の歯は含めません。インプラントに過剰な負荷がかかると、耐久性に影響を与えたり、時にはインプラントが抜けるリスクが高まるためです。

その結果、オールオン4を装着する場合は最大で12本の歯が固定されることになり、噛む力が分散されるように設計されます。

オールオン4は斜めにインプラントを埋め込む方法を採用しているため、骨の量が比較的少ない方でも対応可能です。しかし、極端に骨量が少ない場合は、インプラントを埋め込むことができず、骨移植や骨造成などの手術が必要になることがあります。

治療前の十分な検査後に、医師によって外科手術の必要性を判断してもらいましょう。

オールオン4は広範囲に適用可能な治療法ですが、個々の患者の状況によっては適用外となる場合もあります。主に以下のような条件に該当する場合です。

• 虫歯や歯周病を治療中の人
• 顎の骨が少ない・もろい人
• 顎の骨が成長段階の人
• 全身疾患（糖尿病や高血圧）を患っている人
• 定期的なメンテナンスを受けられない人
• 貧血気味の人
• 禁煙ができない人
• 歯磨きを徹底できない人
• アルコール依存症の人
• 金属アレルギーを持つ人

不安がある場合は、専門医とよく相談しましょう。オールオン4をできない人については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事：オールオン4治療をできない人ってどんな人？10個の条件を徹底解説

オールオン4治療では、多くの場合手術の日に仮歯を装着しますが、顎骨の状態によってはその日の装着が難しいことがあります。骨量が不足していたり骨密度が低かったりする場合、適切な固定が困難となるためです。

治療前の詳細な診断により、仮歯の装着が可能かどうかを事前に把握する必要があります。

オールオン4は複雑な治療を要するため、実施できる医院や医師が限られています。

オールオン4では、少ないインプラントの本数で12本の義歯を支えるため、それぞれのインプラントを適切な位置、角度で埋め込む必要があります。正確な手技と熟練した知識が求められるため、高い技術力を持つ医師による治療が必須です。

オールオン4は保険適用外の自費治療であり、費用が高くなりがちです。

ですが、一般的なインプラント治療と比較して、オールオン4ではインプラントの本数が少なくて済むため、総合的にはコストを抑えられます。

費用について気になる場合は、カウンセリング時にしっかりと確認しましょう。

関連記事：インプラントの治療費でデンタルローンは利用可能？申請の流れや審査について解説

オールオン4治療を成功させるためには、信頼できる歯科医院を選び、経験豊富な歯科医師に治療してもらうことが不可欠です。歯科医師からの説明の充実度、クリニックの設備、治療実績を確認しましょう。

また、複数の歯科医院で無料カウンセリングを受け、自分にとって最適な歯科医院を選ぶことも重要です。

オールオン4の治療をおこなう前は、歯科医師とのカウンセリングが実施されます。実際に、ソレイユデンタルクリニックでも事前のカウンセリングを実施しています。

カウンセリングでは、治療にあたって疑問に思うことや不安に思うことなどを解決するいい機会となります。治療の方針や治療費、治療期間など、治療前に解決したいことはすべて質問し、不明点を無くすようにしましょう。

オールオン4の治療後は、定期的なメンテナンスが非常に重要です。自宅でのケアも大切ですが限界があるため、歯科医院で専門的なクリーニングを受けるようにしてください。

また定期的にオールオン4の状態をチェックしてもらうことで、インプラント周囲炎などのトラブルを早期に発見し対処することができます。歯科医師の指示に従って、定期的なメンテナンスを欠かさず行いましょう。

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