「歯並びを治すためにインプラント治療って受けられるの?」と疑問に思ったことはありませんか?結論、歯並びを改善するためにインプラント治療は受けないほうがいいです。
この記事では、以下の内容を解説しています。
「自身の歯並びが気になっているけどインプラントをしたい」とお考えの方の疑問を解決できる内容となっています。ぜひ最後までご覧ください。
まず結論として、歯並びを改善するためにインプラント治療は受けないほうがいいです。インプラント治療の目的はあくまで失われた歯の審美性と機能性を回復させることにあり、歯並びを改善することではないからです。
そもそもインプラント治療とは、外科手術によって顎の骨のなかに「インプラント体」と呼ばれる土台を埋め込み、アバットメントを介して人工歯を取り付ける治療です。この一連の流れによって、たとえ歯を失っていたとしても自然な見た目と噛み心地を実現します。
インプラントは人工歯根を有し、ブリッジや入れ歯に比べて噛む力が強くなるのが特徴です。たとえば、天然の歯の噛む力を100%とした場合、入れ歯で30%、ブリッジで60%程度まで回復すると言われていますが、インプラントは約70~85%の力まで回復させられます。
インプラント治療は、歯並びを根本から改善する方法ではありません。この治療法の主な目的は、失われた歯の審美性と機能性を回復させることにあり、歯列矯正の代替手段としては適していません。
特定のケースでは、インプラントが歯並びの状態を改善するような効果をもたらすこともありますが、副次的な効果に過ぎません。
インプラント治療は、あくまで失った歯の機能回復に特化した治療法として選択されるべきです。
歯並びを改善したいなら、「矯正治療」をおすすめします。矯正治療は歯並びの改善に特化した治療で、主に以下の2種類があります。
これらの治療法は専門知識が必要なため、すべての歯科医院でおこなわれているわけではありません。矯正治療が提供されているか、実績はあるか、信頼のできる歯科医院なのかを確認して、どこで矯正を進めるのかを決めるべきです。
矯正治療で歯並びを改善することで、以下のようなメリットがあります。
矯正治療によって歯並びが改善されることで、審美性・機能性・健康面のそれぞれで向上が見込めます。
インプラント治療と矯正治療の違いについて、以下4つの視点から解説していきます。
インプラント治療は主に、虫歯や歯周病・外傷などが原因で失われた歯の機能と審美性を回復するためにおこなわれます。治療は1本から複数の歯に対応可能です。治療期間は下顎で約6ヶ月、上顎では約1年が目安となっています。
対して、矯正治療は歯並びの乱れを矯正することが目的です。あくまで歯並びの改善が目的のため、失った歯を補う機能は持ちません。
インプラント治療では、チタン製の人工歯根(インプラント体)を顎骨に埋め込み、それと顎骨が結合した後にアバットメントと人工歯を装着します。
矯正治療には、ブラケット治療とマウスピース治療があります。ブラケット矯正は歯列にブラケットとワイヤーを固定して使用し、広範囲の症例に対応可能です。一方、マウスピース矯正は透明なマウスピースを使って歯を動かし、目立たずにより快適に矯正を進めることができます。
インプラント治療の費用は一般的に1本当たり300,000~500,000円程度です。
矯正治療の場合、ワイヤー矯正は約1,000,000円、マウスピース矯正は約800,000円が目安です。両治療とも原則として保険適用外のため、治療費は全額自己負担となります。
インプラント治療は、以下のような条件に該当しない限り受けられます。
一方で矯正治療は、ほぼ全ての人に適応できますが、小児矯正は特定の成長期にしかおこなえません。また、深刻な歯や顎の骨の症状がある場合は、矯正治療が適用外となることもあります。
インプラントができない人・条件については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
最後に、インプラントと歯並びについてよくある質問とその回答を以下に解説していきます。
結論、歯並びの状態によっては、インプラントができない可能性があります。
歯並びが悪い場合、インプラントの人工歯根や上部構造を適切に配置することが困難になることがあります。これにより、インプラント治療が適切でない場合が生じることがあります。
実際に、物理的にインプラントを埋入できたとしても、歯並びによる噛み合わせの問題があると、長期的な影響が出ることも。また、インプラントの位置が不適切であると、清掃性が悪化し、歯垢や歯石が付着しやすくなり、インプラント周囲炎のリスクを高めます。
よって、インプラント治療の前には、歯並びの状態を十分に評価し、必要であれば歯列矯正を含めた総合的な治療計画を立てる必要があります。
基本的に、インプラント治療と矯正治療を同時におこなうことはできません。矯正治療で歯を適切な家地へと移動させたあと、インプラント治療をおこなうのが一般的な流れです。
矯正治療を先におこなってからインプラント治療を進めるのが一般的です。
インプラント治療は、顎の骨にボルトを埋め込み、そのボルトに人工歯を装着する方法です。人工歯は顎の骨にしっかり固定されるため、治療完了後に矯正器具によって位置を変更することはできません。
よって、矯正治療とインプラント治療のどちらも検討している方は、先に矯正治療を完了させ、そのあとにインプラント治療をおこなうようにしてください。
既にインプラント治療を受けている方でも、原則として歯列矯正は可能です。しかし、重要な点として、インプラントは歯列矯正によって動かすことができません。そのため、インプラントが多数埋入されている場合、矯正治療の選択肢や範囲が制限されることがあります。特に、インプラントの位置が矯正治療の計画に影響を及ぼす場合、矯正治療が難しくなることも。
インプラント治療後に歯列矯正をおこなうかどうかは、口腔内の状況により異なります。そのため、実際の口腔状態を詳細に診断してもらうことが重要です。
もし既にインプラント治療を受けており、歯列矯正を検討している場合は、まずは専門の歯科医院で相談をしてみてください。
インプラントの治療期間は、3ヶ月〜12ヶ月程度です。一人ひとりの口内状況により治療期間が変化するため、気になる方は一度歯科医師に相談して治療期間を概算で出してもらうのが良いでしょう。
インプラント治療はいくつかの流れがあるため、各段階で必要な期間を理解し、適切なケアをおこなうことが治療成功の鍵です。今回ご紹介した注意点を踏まえ、健康な口内環境の維持とインプラント手術の成功を目指しましょう。
ソレイユデンタルクリニックでは、インプラントについてのご相談を随時受け付けております。術前・術後のケアまで徹底しておこなわせていただきますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
医療法人社団隆嘉会 ソレイユデンタルクリニック 理事長
山田 嘉宏(やまだ よしひろ)
1990年 昭和大学歯学部 卒業
1990~1992年 東京医科歯科大学補綴科 勤務
1992~1993年 茨城県友部歯科診療所 勤務
1993~1999年 品川区共立歯科 分院長 勤務
1999~2003年 よしひろ歯科クリニック 開院
2003年 医療法人社団隆嘉会 よしひろ歯科クリニック 開院
2014年 医療法人社団隆嘉会ソレイユデンタルクリニック 開院
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