「インプラントと差し歯って何が違うの?」「インプラントと差し歯のどっちを選ぶべき?」などと疑問に思ったことはありませんか?
インプラントと差し歯には明確な違いがあり、治療をうける方によってベストな選択が異なります。そこでこの記事では、以下の内容を解説しています。
インプラントと差し歯のどちらの治療を進めるか迷っている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
インプラントと差し歯の違いについて、以下6つの項目に分けてそれぞれ解説していきます。
歯根の有無によって、選択すべき治療が変わります。歯根を失った方はインプラントを、歯根が残っている方は差し歯を選択するのが最適です。
インプラント治療は、歯を完全に失った場合におこなわれる治療です。チタン製の人工歯根をその箇所に埋め込み、その上に人工の歯を装着します。
チタンは骨との結合性が高いため、インプラントが顎の骨に結合することで、自然な歯のように食事ができるようになるのが特徴です。
一方、差し歯の治療は、歯根のうえに人工歯を被せる方法です。よって差し歯は、歯根がなければできない治療となります。
インプラント治療と差し歯治療は、費用面においても大きな違いがあります。インプラントは基本的に自由診療で行われ、保険の適用外となることが多いです。一方、差し歯は保険の適用が可能です。
インプラントの場合、人工歯根であるインプラント体とその上に装着される人工歯の合計費用は、一本当たり約30万円〜45万円程度の範囲で変動します。
一方で、差し歯は保険適用の場合、患者の負担は一本あたり3,000円から10,000円程度となります。保険適用外の自由診療を選択すると、一本あたり40,000円〜200,000円の範囲となり、この価格差は患者のニーズや選択する素材によって異なります。
インプラントと差し歯では、治療の流れが異なります。
インプラント治療の全過程は、初診から完了までに最短で3ヶ月程度、最長で1年以上の時間を要することがあります。これに対し、差し歯の治療は通常、1~2ヶ月程度です。差し歯のほうが治療期間が短いことがわかります。
インプラント治療期間にこのような幅がある理由は、治療過程において顎の骨の厚みが十分でない場合、骨を増やすための手術が必要となるからです。
インプラントの治療期間については、以下の記事を参考にしてください。
長期的に見ると、インプラントの方が寿命が長いというメリットがあります。以下がそれぞれの寿命です。
これらの期間はおおよそのもので、使用される素材や患者の口腔状態によって変わります。
一般的に、保険適用の差し歯は自由診療の差し歯やインプラントと比較して寿命が短い傾向にあります。また、自由診療の差し歯でも、もともとの歯が薄いと、将来的に歯根が割れる可能性があり、結果的に寿命が短くなることもあり得ます。
インプラントの寿命については、以下の記事を参考にしてください。
インプラント治療後には、継続的なメンテナンスが不可欠です。これは、インプラント周辺で細菌が繁殖し「インプラント周囲炎」という歯周病に似た状態に陥りやすいためです。
定期的な歯科診療を受け、インプラント周囲炎の予防をし、発症した場合は早期に対応することが重要です。メンテナンスを怠らなければ、インプラントの持続期間にも影響します。
差し歯の場合、日常の歯磨きだけで適切なメンテナンスをおこなえることが多いです。
インプラントと自由診療の差し歯・保険適用の差し歯では、審美性に大きな違いがあります。
ジルコニアやセラミックのような高品質な素材を使用するインプラントや自由診療での差し歯は、自然な見た目と美しい仕上がりが特徴です。これらの素材は汚れに強く、長期間にわたって使用しても変色しにくいというメリットがあります。
対照的に、保険適用の差し歯では一般的にプラスチック素材が用いられるため、インプラントや自由診療での差し歯と比べると審美性が劣ることがあります。時間が経過するにつれて、素材が黒ずみ、特に前歯などの目立つ箇所での変色は気になることがあるでしょう。
インプラントと差し歯の特徴に対する理解を深めるために、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。
インプラントのメリット・デメリットをご紹介します。
インプラントの主なメリットは以下の通りです。
インプラントの最大の魅力は、自然な歯のように食べ物を噛むことができることです。根元からしっかりと固定されるため、食事中の違和感や痛みがほとんどありません。
また、損傷した部分のみを治療の対象とするため、隣接する健康な歯に影響を与えずに治療が可能です。これにより、全体的な口腔の健康が保たれます。
一方で、インプラントの主なデメリットは以下の3点です。
インプラントは、見た目が自然で高品質な仕上がりになる一方で、治療費が高いというデメリットがあります。加えて、十分な土台となる顎骨がない場合は、骨を増やすための追加治療が必要になり、これがさらに費用を増加させる可能性も。
治療期間に関しても、インプラントは3ヶ月〜1年程度かかることが一般的です。治療完了までを急ぐ人にとっては、最適な選択とはいえないでしょう。
次に、差し歯のメリット・デメリットを解説します。
差し歯の主なメリットは以下の2点です。
差し歯の治療は大体2~4回の通院で完了し、1~3週間の短期間で治療可能です。最長で1年かかるインプラント治療と比較して著しく短く、速やかな治療を望む方には理想的な選択肢といえます。
また、硬質レジンや銀歯など、保険が適用される素材を選べば、治療費を抑えることが可能です。一方で、より自然な見た目を求める場合は自由診療で高品質な素材を選ぶこともできます。
一方、差し歯の主なデメリットは以下の2点です。
素材によっては審美性に劣る点が挙げられます。保険適用の素材を使用する場合、硬質レジンや銀歯を用いる必要があり、これらは特に前歯など目立つ部分での見た目に影響を与えます。
保険適用外の素材は天然歯に近い見た目ですが、その分費用が自己負担となる点にも注意が必要です。
では、インプラントと差し歯のどちらを選ぶべきなのでしょうか。それぞれに適した方について解説していきます。
インプラントは以下のような方に適しています。
一方で、禁煙できなかったり定期検診を受けられなかったりする方は、インプラントに適していません。
差し歯は、以下のような方に適しています。
インプラントよりも費用を抑えて早めに治療を完了させたい方には、差し歯治療が特に向いています。
インプラントと差し歯の違いについて解説しました。インプラントと差し歯には、治療対象者や費用・審美性などいろいろな面で違いがあります。
それぞれの特徴とメリット・デメリットを知り、自身にはどちらの治療が合っているのかを見極めてください。
ソレイユデンタルクリニックでは、インプラント・差し歯についてのご相談を随時受け付けております。術前・術後のケアは徹底しておこなわせていただきますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
医療法人社団隆嘉会 ソレイユデンタルクリニック 理事長
山田 嘉宏(やまだ よしひろ)
1990年 昭和大学歯学部 卒業
1990~1992年 東京医科歯科大学補綴科 勤務
1992~1993年 茨城県友部歯科診療所 勤務
1993~1999年 品川区共立歯科 分院長 勤務
1999~2003年 よしひろ歯科クリニック 開院
2003年 医療法人社団隆嘉会 よしひろ歯科クリニック 開院
2014年 医療法人社団隆嘉会ソレイユデンタルクリニック 開院
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ● | ● |
午後 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ● | ● |
午前:10:00~13:00
午後:14:30~19:00
●:9:30~12:30/13:40~17:30
休診日:水曜・祝日